News:ニュース速報 2001年5月23日 02:37 更新

IBM,無線LAN内蔵のサブノートを発表

 日本アイ・ビー・エム(IBM)は5月23日,コンシューマー向けのデスクトップPCおよびノートブックPCのラインアップを一新した。中でも注目は,インテルのモバイルPentium III発表会で部分的な写真だけ公開された「ThinkPad i Series s30」。映り込むほどの光沢を持つ外装をはじめ,ワイヤレスLANの内蔵,きょう体からはみ出たキーボードなど,非常に特徴的なノートPCとなっている。

 IBMが「ミラージュブラック」と呼ぶきょう体色は,マグネシウムを配合したアルミ材を採用することで実現した。「ミラージュ・ブラックは,単なる黒と違い,幻影の如く輝き,かつ卑俗にならないように深い黒にした」とはIBMの談。まるで鏡のように,周囲の風景が映り込む様は圧巻だが,指紋などがすぐに付着してしまうのが難点だ。そこで同社は,眼鏡などを拭く「クリーニングクロス」をノートPCに標準バンドルするという手段に出た。画期的なのか,はたまた冗談なのか,よく分からない。

 両サイドにはみ出したキーボードは,通称「Stingray Keyboad」と呼ばれる。これによって,B5サイズながら18.5ミリのキーピッチを確保した。「18.5ミリはISOでフルキーボード標準をクリアする。2.5ミリのキーストロークと合わせ,専門家による検証でもトップクラスの評価を得た」とはIBMの弁。また,チルトスタンドは「Swing Back Fin」と呼ばれているらしい。

 s30では,IBMとして初めてワイヤレスLANを内蔵したモデルが用意された。液晶ディスプレイの両サイドに2つのアンテナを設け,IEEE 802.11bの通信モジュールはコンパクトPCIの形で内蔵している。残念なのは,コンパクトPCIスロットが1つのため,無線LANと10/100BASE-T+IEEE 1394のモジュールが排他となること。

 バッテリーは,標準で6セルを搭載し,カタログスペックでは約6.5時間の連続駆動が可能だ。オプションの大容量バッテリーは,標準の1.5倍(9セル)の容量を持ち,約10時間利用できる。

 基本スペックは以下の通り。

製品型番2639-4AJ2539-43J
CPU超低電圧版モバイルPentium III/600MHz
メモリ128Mバイト
HDD20Gバイト
ドライブCD-ROM,FDDともにオプション(USB接続)
モデム56Kbps
ネットワーク機能内蔵無線LAN10/100BASE-TX
インタフェースPCカードType II,CF Type II,ミニRGB,USB×2,マイク,ヘッドフォン,RJ11(モデム)
IEEE 1394なしあり
液晶パネル10.4型TFT(XGA)
サイズ257(幅)×213(奥行き)×32.3(厚さ)ミリ
重量1.45キロ(標準バッテリー時)
OSWindows Me
IBMダイレクト価格22万8000円21万8000円

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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