News:ニュース速報 2001年7月9日 08:09 更新

東工大グループ,自然言語処理を利用した“投票候補検索エージェント”

 東京工業大学社会工学専攻の電子投票研究グループは7月9日,参院選の立候補予定者の中から,ユーザーの考えにもっとも近い意見を持つ立候補予定者を自動的に検索してくれる「インターネット有権者支援エージェント」を公開した。

 一般紙4紙に掲載された立候補予定者関連の記事を,自然言語処理技術を使って分析。記事の文章を形態素解析にかけて分類し,客観的と考えられる16の争点を抽出した。さらに立候補予定者にアンケート調査を行って争点について意見を求めた。

 ユーザーは実験サイトで,「なぜその候補者を選んだのか」などの質問に自然文で答える。エージェントはユーザーの文章に基づき,“数学的に”もっとも考え方が近い立候補予定者をリストアップしてくれる。ただし現在の対象は関東1都6県の7選挙区に限られる。

 実験の狙いは,ネットを利用した政治参加の一般化を想定し,有権者の判断を支援するエージェントソフトの作成。今後はマスコミ情報だけではなく,ネット掲示板などに書き込まれた議論も分析し,より現実的な争点に近づけたい考えだ。

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