News:ニュース速報 | 2001年9月12日 06:54 PM 更新 |
富士通と東芝,松下電器産業,住友電気工業の4社はこのほど,世界最高の検出感度を実現した蛍光分析装置と試料濃縮技術を開発した。大型放射光施設「SPring-8」(兵庫県)の高輝度放射光を利用したもので,次世代半導体デバイスの開発に必要な超微量元素分析が可能になるという。
SPring-8の高輝度放射光(光子1500兆個/秒)に最適な蛍光X線分析装置と,ウエハー表面をフッ酸で溶かして微量金属元素をX線照射範囲に集める濃縮法を開発。その結果,ウエハー表面100μメートル当たり銅原子4個,ニッケル原子4個と従来の約100倍に当たる検出感度を達成した。
半導体プロセスの微細化を進めると,シリコンウエハー表面に付着した微量元素が歩留まりや性能の向上を妨げる。新技術をウエハー上の元素分析に利用することで,ゲート幅50ナノメートルの次世代半導体の量産技術にも対応できるめどがついたとしている。
SPring-8は放射光を発生できる大型研究施設。和歌山毒カレー事件の捜査でヒ素の分析に使用されたこともある。
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