News:ニュース速報 2001年10月16日 11:43 PM 更新

世界初の圧電セラミックディスプレイ 日本ガイシ

 日本ガイシは10月16日,画素駆動に圧電セラミックを採用した世界初のディスプレイを開発したと発表した。大画面化が容易で,LED方式と比べ安価で高精細なディスプレイを実現できる上,応答速度も液晶より高速。街頭ディスプレイやメッセージボードなどさまざまな用途に展開できるという。

 開発したのは,圧電セラミックディスプレイ「CeramVision」「CeramBoard」。セラミック製の圧電マイクロアクチュエータを画素駆動源とし,導光板に画素を接触させたり,離したりすることで発光をコントロールする仕組みだ。画素ピッチは2.8ミリと大画面ディスプレイで利用されるLEDの約3分の1と小さいため高精細化が可能。また白色も発光でき,1670万色フルカラーを表示できる。応答速度は1ミリ秒未満としており,液晶の数10ミリ秒に比べ高速。動画も滑らかに表示できるという。輝度も最大1000カンデラ/平方メートル,視野角はCRT以上としている。

 9センチ角の「基本ユニット」をタイルのように並べて1枚のディスプレイに構成する。そのため大きさや形状はフレキシブルに変更できる。またユニットの外周部にシールスペースがなく,分割パネル構造でもパネル間の継ぎ目が見えないという。またサイズは薄型で,80型でも約15センチで済むという。

 同社では,画面サイズや形状,輝度などを自由にカスタマイズできる特性を活かし,比較的大型なディスプレイが必要な表示用途に売り込んでいく計画。商業施設のウインドーやイベントなどでの案内表示,競技場のメインモニターなどを用途に挙げている。

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