News:ニュース速報 2001年11月6日 06:13 PM 更新

ベクターとスカラー,スパコン受注合戦

 専用か汎用か──優劣をめぐって論争の絶えないいベクター型とスカラー型のスーパーコンピュータだが,11月6日までにNECとコンパックコンピュータが相次いで導入実績を発表した。

 NECは,同社の最新ベクター型スパコン「SX-6/64M8」を独立行政法人の国立環境研究所(つくば市)から受注したと発表した。

 性能は512GFLOPS,メインメモリは512Gバイトと従来システム「SX-4/32」(64GFLOPS,8Gバイト)を大きく上回る。大気や海洋の大循環モデルや温室効果気体の大気-海洋物質交換モデルなど膨大な演算処理が必要な研究に利用される。「さらに超高速の演算能力と大容量メモリを持つベクター型スーパーコンピュータが必要不可欠」(NEC)として更新,2002年3月から稼働する。

 一方,コンパックコンピュータは,文部省の海洋科学技術センターにスカラー型「Compaq AlphaServer SCシリーズ」(256CPU)を納入,本格的な利用が始まった。

 同センターは海洋大循環の数値シミュレーションなどに同コンピュータを利用する。同センターはこれまでベクター型を使っていたが,「多ユーザーによる高並列スカラー処理の需要が増大する」としてスカラー型に変更した。コンパックは「さらにベクター型からスカラー型へのリプレースを進める」としている。

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