News：ニュース速報 2001年11月15日　09:59 PM 更新

CS・BS放送を同時受信できる新型アンテナ　JSATと住友

　JSATと住友電気工業，住友商事は11月15日，JSATが保有する全衛星TV放送（Kuバンド）を受信可能な新型アンテナを共同開発したと発表した。BSとCSの衛星TV放送を1台のアンテナで受信できる。

　新型アンテナは，「SKY PerfecTV！」（JCSAT-3/4A）と「ミュージックバード」（JCSAT-2），BSアナログ/デジタル放送（BSAT-1a/2a），110度CS（JCSAT-10，2002年3月に試験放送開始）を受信できる。

　JCSAT-2は静止軌道上の東経154度，JCSAT-10は東経110度にそれぞれ位置している。従来型のパラボラアンテナでは指向性があるため同時に受信はできない。新型アンテナは，全方向から来る電波を均一なゲインで受信できる球状誘電体レンズ「ルーネベルグレンズ」を採用。複数の静止衛星の電波を同時受信できるようにした。

　新型アンテナの場合，これまで複数必要だったアンテナが1台で済み，また設置場所の自由度も高いためユーザーの利便性アップが期待できる。また複数の衛星を利用したサービスなどへの展開も可能だ。

　まず30〜45センチ程度の小型レンズを利用した簡易設置用アンテナと，50〜120センチの事業用アンテナの商品化を目指し，国内外の市場に投入できるよう3社で生産・販売体制を検討する。送受信用や移動体用の製品開発も進める。

　新型アンテナは，11月14日に開幕した「2001年国際放送機器展」（InterBEE 2001）の住友電工ブースに参考出品した。

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