News：ニュース速報 2001年12月12日　08:48 PM 更新

頭部全周を1秒以下で3次元計測　NECが新レンジファインダーを開発

　NECは12月12日，人間の頭部全周の3次元形状を1秒以下と世界最高速で計測可能なレンジファインダーシステムを開発したと発表した。

　NECが持つ「多眼正弦波格子位相シフト法」（計測正弦波状の透過率を持つ格子で物体に光パターンを投射，カメラ複数で画像計測することで3次元形状を得る方式）をベースに，NECとNECエンジニアリングが開発した「ビデオレートでの位相シフト技術」（正弦波格子を，ビデオ信号と同期させて4分の1周期ずつ位相をシフトさせる技術）と組み合わせるなどし，頭部を覆うように設置した12台のカメラと10台にプロジェクターを高速制御することで実現した。

　現行のシステムでは頭部を静止・固定させたままの姿勢を数十秒間保持する必要があった。また完全な静止が困難なため，計測時間が長いと誤差も大きくなる。新システムでは計測時間を現行比約20倍の0.93秒に高速化。計測時間が短い分，誤差も0.5ミリと高精度になった。

　NECは新システムを，めがね店やアパレル向けなどの用途向けに実用化する計画だ。

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