News:ニュース速報 2002年3月6日 05:11 PM 更新

リムーバブルHDD標準化へ国内家電メーカーなどが連合

 キヤノンや富士通,日立製作所など8社は3月6日,リムーバブルHDD「iVDR」の標準化を目指すコンソーシアムを設立したと発表した。AV機器からPCまで幅広く利用できる標準規格として普及を図る。


 現時点での「iVDR」は2.5型HDDを使用し,サイズは130×80×12.7ミリ。50ピンの専用コネクタを採用した。インタフェースはATA標準コマンドに加え,AV拡張コマンド,セキュア拡張コマンドが用意されている。ファイルシステムは専用となる。アプリケーションデータフォーマットやコンテンツの著作権保護まで規格化を進め,AV機器とPCで共通に利用できる次世代大容量データプラットフォームとして策定する。より小型な1.8型HDDも対応させる計画だ。

 同コンソーシアムに参加するのは,キヤノンと富士通,日立製作所,フェニックステクノロジーズ,パイオニア,三洋電機,シャープ,日本ビクターの8社。さらにFCIジャパンとミツミ電機が賛同社として名を連ねた。

 HDDレコーダやカーナビなど,HDDが利用される機器はPC以外にも広がりを見せているが,家電向けはHDDが固定されており,加速度的に進むHDDの大容量化に対応できない。PCでも大容量データは主にマルチメディア関連で,デジタルAV家電とPCとの垣根は低くなっている。

 また高密度化技術により,小型な2.5型HDDでも大容量化が進んでいる。このためコンソーシアムでは「小型HDDをリムーバブル化し,家電からPCまで共通して利用できればユーザーの利便性は高まる」と指摘。リムーバブルHDDは複数の機器で利用されるだけに「技術仕様の標準化は不可欠」としてメーカー連合での規格策定に乗り出した。

 コンソーシアムではメーカーやコンテンツホルダー,放送業界などから参加企業を募り,互換性の高いインタフェースやファイルシステム,アプリケーション,セキュリティなどの技術規格を検討していく。

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