News:ニュース速報 2002年3月14日 01:08 PM 更新

日立,世界初“水冷ノートPC”を開発――今年第3四半期に発売

 日立製作所は3月14日,世界初のノートPC向け静音水冷システム(Silent Water Cooling System)を開発したと発表した。これは,先日米国で開催されたIDF(Intel Developer Forum)で発表されたもの。同社では今年第3四半期(7〜9月)に,この水冷システムを搭載したA4ノートPCを発売する予定という。当初は企業向けの「FLORA」シリーズに採用し,順次コンシューマ向けにも展開していく方針。


 同社が開発した水冷システムは,液晶パネル裏側を冷却スペースとして利用することで,効率的に放熱させるというもの。IDFの参考展示では,冷媒に純水を使っていたが,今回発表したシステムでは不凍液を使っている。

 空冷式で必要な冷却ファンを使わないため,静かな動作と信頼性の高い冷却が可能となるという。

 冷媒として使う不凍液の量は,60ミリリットルと少なく,水冷モジュールの価格も数十ドル程度になるため,水冷システム搭載による重量増やコストアップはなく,価格はA4ノートPCで20万円前後となる見込みだ。同社は水冷システム搭載ノートPCの想定用途として,図書館,病院,教育機関向けを提案していく。

[ITmedia]

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