News:ニュース速報 2002年3月19日 05:33 PM 更新

世界初の2輪バランス移動ロボ ATRが開発

 国際電気通信基礎技術研究所(ATR)のメディア情報科学研究所は3月19日,世界で初めて2輪バランスで移動できるロボット「Robovie-III」を開発したと発表した。


 ATRが開発したコミュニケーションロボット「Robovie」の最新型。Robovieが搭載していた3軸の頭部や4軸の腕,移動機能,全方位画像認識機能,音声対話機能,超音波距離センサーを受け継いだ上で新機構を搭載。コミュニケーション動作のバリエーションを増やした。

 まず世界で初めて「同軸2輪倒立振子」の移動機構を導入した。常に振子が倒立してバランスを取っており,上半身がバランスを崩しても,車輪のトルクと位置制御で変化を吸収するため倒れにくいという。「子どものころに遊んだ,手の平にのせたホウキが倒れないような操作を制御システムによって行ったもの」(ATR)。


 また腰部と胸部に設けた関節により両部がパラレルに連動でき,より複雑な動きを表現できるようになった(例えば腰をかがめれば胸部も下を向く)。モーターは腰部にのみ配置して低重心化したため,上半身の動きによる重心移動を少なくした。

 腰部には3自由度の動作軸を搭載。腰をひねって後ろを振り向くなどの動作が可能だ。また指指し機能も備えており,腕の先から棒を出して物を指し示すことができるようになった。


 2足歩行ロボットの場合,大型であれば人間は近づくと倒れた場合に危険が生じる。一方で3輪や4輪の台車の上に腰部の動作機構を載せると,腰部の動き次第でバランスを崩して倒れる恐れがある。

 またコミュニケーションを高度に成立させるには人間に近い自然な動きが要求されるが,人間が体全体を使って行う動作をロボットに実行させるには,大きな質量を持つロボット上半身の動きをコントロールする必要がある。だが上半身の動きを相殺するために錘をつけると質量が増加するため,倒れた場合の危険も増してしまう。

 Robovie-IIIは倒れにくい機構の採用により危険を減らせた上,腰部と胸部の連動により,人間らしい自然な動作が可能になっている。ATRでは同ロボットを利用し,センサー情報と身体表現の効果的な連動原理を研究していく。

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