News:ニュース速報 2002年4月5日 03:44 PM 更新

「KPMGとの統合方針を維持」と朝日監査法人

 米会計事務所のArthur Andersenが,Earnst&Youngと全世界レベルで統合する可能性について交渉していると報じられたが,既にKPMGとの業務統合を決めた朝日監査法人は4月5日,「(KPMGとの統合に)変更はない」とコメントした。

 米Wall Street Journal紙は4月3日,AndersenがKPMGと行っていた海外部門統合についての交渉を打ち切り,Ernst&Youngと統合について交渉を始めたと報じた。

 これまでAndersenと提携していた朝日監査法人は,既にKPMGとの業務統合を決めている。報道に対し朝日監査法人は,「(KPMGとの統合に)変更はない」とコメントした。

 AndersenはEnron問題の証拠隠滅疑惑に問われ,契約を打ち切る企業が続出。単独での生き残りをあきらめ,米国外の業務をKPMGと統合する方針を打ち出していた。これに伴い朝日監査法人はKPMGと業務統合で合意。またAndersenのタイ部門も4月3日,KPMGとの業務統合を発表している。

 しかし,シンガポール部門,オーストラリア部門,ニュージーランド部門がEarnst&Youngとの統合を決めたほか,東南アジア地域の他の各部門もErnst&Youngと交渉している模様だ。さらに香港/中国部門は3月21日に,PricewaterhouseCoopersとの業務統合を発表している。

 Andersenは米国内の事業について,非監査部門を切り離す計画を明らかにしている。さらに4月4日には,米国内の税務部門の大半をDeloitte Touche Tohmatsuに委譲すると発表した。

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