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電子ペーパーでコピー用紙同等の表示品質 富士通研
富士通研究所が、一般のコピー用紙と同等の白さとコントラストを達成した電子ペーパーのコンセプトモデルを試作した。2006年ごろの実用化を目指す。
富士通研究所は1月16日、一般のコピー用紙と同等の白さとコントラストを達成した電子ペーパーのコンセプトモデルを試作したと発表した。2006年ごろの実用化を目指す。
開発したのは、紙媒体と同等の表示品質を確保できる電子ペーパー用表示材料技術。イオン導電性の高い高分子固体電解質をベースに、電圧を加えることで発色・消色が可能な「エレクトロクロミック材料」を点火している。高分子固体電解質を構成する樹脂成分を3次元の網目構造にすることで、下地の白色を形成する顔料を高濃度で均一に保持できるという。
新技術を使った試作品は、コピー用紙と同等の白色度80以上、反射型表示でコントラスト比15以上と紙と比べ遜色ない表示品質を実現できたという。電源を切っても表示が消えないメモリ性と、本体のフレキシブル性も持ち、電子ペーパーに適している。
電子ペーパーは、紙とディスプレイの長所を併せ持つ次世代表示メディアとして米E-Ink・凸版印刷などが開発を進めている。
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