“Kiss D キラー”はD100をも超えた?――ニコンDSLR「D70」(2/2 ページ)
ニコンが、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ(DSLR)の新製品「D70」を発表。ボディ単体の実売では12万円前後と、大ヒットDSLR「EOS Kiss Digital」と同じ普及価格帯へ製品を投入する。上位機種のD100をも上回る連写性能などを武器に、DSLR市場のシェア奪還を図る。
そのほか、快適操作やシャッターチャンスを確実に捕らえるのに欠かせない「高速レスポンス性」も強化されており、新アルゴリズムなど高速化を図った新開発の画像処理エンジンを搭載。電源投入後わずか約0.2秒で撮影可能になる高速起動を実現した。
撮像素子は、D100と同じニコンDXフォーマット(23.7×15.6ミリ、APS-C)サイズ有効約610万画素(総画素数約631万画素)CCDを採用し、最大画像サイズは3008×2000ピクセルとなる。
EOS Kiss Digitalよりも質感の高いボディ
本体は上位機種と同じブラックボディを採用。ややチープ感のあるシルバーボディのEOS Kiss Digitalに比べて、カメラとしての質感は非常に高い。でボタンレイアウトなど操作体系もD100の流れをくんだもので、ニコン一眼レフ機の優れた操作性と扱いやすさを継承している。
ボディサイズは約140(幅)×111(高さ)×78(奥行き)ミリと、D100(144×116×80.5)と比べて全体的に数ミリずつコンパクト化。プラスチックボディ採用によって、重さは595グラムと軽量ボディが売りのD100(約700グラム)からさらに大幅減量に成功した。それでも、EOS Kiss Digital(142×99×72.4ミリ、560グラム)と比べるとまだ一回り大きいという印象だ。
D70本体と同時発売となるレンズキット(20万6000円)は、本体とデジタルカメラ専用の「AF-S DX ズームニッコール ED 18〜70mm F3.5〜4.5G(IF)」がセットになる。実売は16万〜17万円前後とEOS Kiss Digitalのレンズキット(14万円前後)に比べると少々割高だが、高性能で明るいEDレンズでズーム焦点距離の幅も広い(Kiss約3倍、D70約3.9倍)ため、納得の価格差といえるだろう。
主な仕様は以下のとおり。
製品名 | D70 |
---|---|
型式 | レンズ交換式一眼レフデジタルカメラ |
撮像素子 | 有効610万画素原色CCD(23.7×15.6ミリ、総画素数624万画素) |
記録画素 | 3008×2000/2240×1488/1504×1000ピクセル |
感度 | ISO 200−1600相当 |
AF方式 | TTL位相差検出(5点測距、EV -1〜19、AF補助光) |
シャッター | CCD電子シャッターと機械式シャッターの併用 |
シャッタースピード | 1/8000〜30秒、バルブ、タイム |
ドライブ(連写機能) | 連続約3コマ/秒(最大144コマ) |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(EN-EL3、ストロボなし常温で約2000コマ撮影可能) |
記録形式 | JPEG、RAW |
レンズマウント | ニコンFマウント |
液晶ディスプレイ | 1.8インチ低温ポリシリコンTFT(約13万画素) |
記録メディア | コンパクトフラッシュ(Type II、マイクロドライブ対応) |
インタフェース | USB 1.1 |
サイズ | 約140(幅)×111(高さ)×78(奥行き)ミリ |
重さ | 595グラム(ボディのみ) |
価格 | 15万円 |
発売時期 | 3月19日 |
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