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高精細な3次元GISをPCでもスムーズに 日本SGIなどが開発キットを販売

高精細な3D地図をPC上でスムーズに動かせるツール。災害や事故などのシミュレーションをリアルに表示できる。カーナビ、オンラインゲーム、携帯電話のマンナビ機能での利用も視野に入れている。

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 日本SGIとゼンリンの子会社・ジオ技術研究所は、3次元地理情報システム(GIS)のソフトウェア開発キット「GEO-Element」を5月10日に発売する。高精細な3D地図をPC上で高速に動かすことができ、災害シミュレーションやゲームソフトなど幅広い分野での活用を図っていく。

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道路標示もリアルに再現

 ジオ技研が作成した3D地図「Walk eye Map」を、日本SGIの地形表示エンジン「Soarer」を使うことでPCでも高速表示できるようにした。従来は専用ハードが必要だったスムーズな視点変換やズームなども一般のPC上で可能になる。開発もWindows/LinuxベースのPCで行え、短期間かつ低コストで3次元GISを導入可能になる。

 3D地図は、デジタルHDカメラと専用車両で建物の壁などを撮影し、地図上のオブジェクトに貼り付けることでリアルに再現。高速道路の立体交差の下など、航空写真ではとらえ切れない場所も収録した。

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高速道路の立体交差の下までリアルに再現

 2社は共同で、建設会社や不動産会社、行政機関、インフラ整備会社などに同システムを売り込んでいく。例えば、新築物件を周囲の景観と組み合わせてみる試験ソフトや、交通事故状況を地図上で再現するソフトなど、都市開発や災害シミュレーションでの使用を想定している。

 将来的には、オンラインゲームやカーナビ、携帯電話のマンナビ機能で利用できる開発ツールも提供する予定だ。

 GEO-Elementの開発ライセンスは63万円(税込み)、開発したソフトを別ハードに搭載して動かすためのランタイムライセンスは10万5000円(同)。年間50セット、1億5000万円程度の売上げを目標にしている。

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