P2Pファイル交換ソフト「Winny」を開発し、ユーザーが著作物を違法複製できるようにしたとして、著作権法違反ほう助容疑で逮捕された東京大学大学院助手(33)の弁護団がこのほど結成された。
京都と大阪の弁護士10人で構成され、団長は桂充弘弁護士。「被疑者はWinnyを技術的検証として作成したにすぎず、著作権法違反をほう助したとして罪に問われるのは不当。ソフト開発者の研究活動も萎縮させる」との声明を発表、京都地裁に被疑者の拘留理由の開示を請求している。
被疑者の弁護活動に充てる支援金の募金口座も開設。14日までに170万円が集まったという。
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