国土交通省は、生体認証(バイオメトリクス)技術を活用して空港チェックインを電子化する実証実験を2月から始める。航空会社と協力し、搭乗手続きの簡略・迅速化による利便性の向上を検証する。
実験には成田国際空港と日本航空インターナショナル、全日本空輸、NTTデータが参加。顔画像や指紋、虹彩など旅客の生体認証情報を格納したICカードを発行し、搭乗手続きからセキュリティチェック、出国審査など一連の手続きを簡単にできるようにし、待ち時間短縮につなげる。3月下旬まで約2カ月間実施し、運用上の問題点などを洗い出す。
ICカードは「SPT」(Simplifying Passenger Travel)を採用する。SPTは国際航空運送協会(IATA)を事務局として各国政府などが推進している。
実験参加者は日本航空と全日空のマイレージ会員を対象に募集する。
実験は、政府が進める「e-Passport連携実証実験」構想の一環。政府の「e-Japan戦略2II 加速化パッケージ」では、2005年度中に顔画像を記録したICパスポートの導入を目指すとしており、外務省は外交旅券を対象としたICパスポート実験を実施する。
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