コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の個人情報流出事件で、不正アクセス禁止法違反で東京地裁から3月25日に有罪判決を受けた元京都大学研究員が、判決を不服として東京高裁に即日控訴していたことが分かった。
判決などによると元研究員は、ACCSのWebサイト上にあったCGIプログラム脆弱性を利用して個人情報のログファイルを引き出し、セキュリティイベントでその手法を公開した。東京地裁は「元研究員の行為は不正アクセスに当たり、自らの技術を誇示するためで悪質」などとし、懲役8カ月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。
元研究員は「不正アクセスには当たらない」として無罪を主張していた。
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