日産はItanium 2、トヨタはOpteron、スズキはSX-8
自動車各社が相次いで開発用の新システムを導入している。IntelとAMD、スカラーとベクターがそれぞれ優位性を主張して売り込みをかけている。
NECは4月7日、日産自動車がItanium 2搭載ブレードサーバを衝突解析システムとして導入したと発表した。また日本AMDは同日、トヨタ車体がOpteronサーバを同システムに採用したと発表した。VolVoもOpteronサーバを同システムに採用しており(関連記事)、スズキも解析用にNECのスーパーコンピュータ「SX-8」を導入。IT各社が自動車メーカーへの売り込みに攻勢をかけている。
日産自動車のItanium 2システムは、NEC「Express5800/1020Ba」114台・228CPUで構成。衝突安全性能の向上は自動車メーカー各社の重要課題となっており、シミュレーション業務の増加に対応して専用機として導入した。
トヨタ車体のOpteronサーバは日本ヒューレット・パッカードの「Proliant」。トヨタ車体は「ランドクルーザーなどのSUVやRV車の開発生産を手がけており、Opteronサーバの導入で衝突シミュレーションを効率化する。VolVoのシステムはIBM製OpteronサーバとLinuxで構成し、自動車業界で最速クラスのLinuxクラスターになるという。
Itanium 2やOpteronによるスカラー型に対し、スズキが導入した「SX-8」はNECの最新ベクター型スーパーコンピュータ。最大ベクトル性能は128GFlopsで、同時に同64GFlopsの「SX-6」も導入し、各種解析に活用する。従来システムから3倍以上の性能を達成したという。
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