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誇大宣伝で実際は大損――SECが自動トレーディングに注意呼び掛け

SECは「100%リターン」をうたったオンライントレーディングサービス企業を提訴。利得の返還と損害賠償を求めている。

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 米証券取引委員会(SEC)は7月1日、「100%リターン」をうたって自動トレーディングプログラムを投資家に売り込み、多大な損失を出させていた企業と人物を証券取引法違反で提訴したと発表した。

 訴えられたのは米バーモント州の企業Terry's Tipsとテリー・アレン氏。不正に得た利得の返還と損害賠償を求めている。

 自動トレーディングでは、顧客がオンライン投資ニュースレターの購読を通じ、ニュースレターが選んだ証券会社に口座を開設。証券会社との間で結んだ契約に基づき、オンラインアドバイザーが顧客の口座で自動的に取引できる権限を与える。アドバイザーは取引の指示を電子メールやFAXで直接ブローカーに送り、顧客に連絡が行くのは取引が実行された後になる。

 Terry's Tipsでは顧客1200人以上が自動トレーディングプログラムを利用。アレン氏の戦略に従えば年間100%の利益が期待できると宣伝していたが、実際にはこの戦略に従ったポートフォリオはかなりの損失を出していたという。

 SECでは、自動トレーディングに関して投資家に注意を喚起するためのアラートを発行。自分の口座と資産を引き渡してしまう前に、プログラム内容を念入りにチェックするよう呼び掛けている。

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