トレンドマイクロは7月14日、2005年12月期第2四半期の業績予想を下方修正した。4月23日に発生したパターンファイルの欠陥に起因する障害が販売へ及ぼした影響や販管費の増加、対応に要した費用が響き、前回予想から営業利益が21.4%、純利益が16.7%の減益となる見込みだ。
売上高は前回予想の175億円から170億円に減少。経常利益は55億円(前回予想は70億円)、純利益は35億円(同42億円)へとそれぞれ下方修正する。
4月23日午前に発生したパターンファイルの欠陥に起因する障害を踏まえ、トレンドマイクロは「パターン更新契約の1カ月延長」「専門業者に復旧作業を依頼した場合の実費の負担」「ユーザー自身が復旧作業を行った場合、契約期間の3カ月無償延長」といった対応策を個人ユーザー向けに提供したほか、法人ユーザー向けにも契約期間の延長といった対応を取った。また、同様の事故を繰り返さないために社内の検証体制の見直しを行ったほか、日本IBMと共同でパターンファイルを検査する「トレンドマイクロ テストセンター」を設立している。
トレンドマイクロによると、問題対応に要した費用は6月末時点で9億300万円に上ったという。
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