ヤフーは7月19日、メールサービス「Yahoo!メール」に送信元ドメイン認証技術「DomainKeys」を一部導入した。8月末をめどに全メールに拡大する。送信元を詐称した迷惑メールやフィッシング詐欺の防止がねらい。
DomainKeysではメールを送信する際、送信サーバがドメイン情報などを暗号化し、電子署名として自動的に添付する。受信サーバは電子署名を確認し、メールのヘッダーに記述されたドメインと一致しているかどうかを照合する。偽装アドレスからのメールは正しい署名を添付できないため、受信側で偽装アドレスを判断できる仕組みだ。
Yahoo!メールではまず、Webを介してYahoo!メールから送信されるメールの一部に電子署名を添付する。8月末をめどに、全メールに電子署名を添付する。Yahoo!メールに届いたメールをWeb上で確認する際、電子署名が添付されているかどうかを一目でチェックできるようするなど、機能強化も図っていく。
DomainKeysは、米Yahoo!が発表した技術。米国のYahoo!Mailには昨年11月に導入し(関連記事参照)、電子署名付きメールを1日当たり約3億5000万通受け取っているという。米Yahoo!は米Cisco Systemsと共同で「DomainKeys Identified Mail」仕様をIETF(Internet Engineering Task Force)に提出し、7月末から討議される予定。
関連記事
- Yahoo!とCisco、電子メール認証の統合規格をIETFに提出
Yahoo!とCiscoは両社の技術を組み合わせた電子メール認証規格DKIMを業界標準候補としてIETFに提出する。同規格は業界に向けて特許料無料でライセンスされる予定。(IDG) - Yahoo! MailにDomainKeys採用、無料メールボックスは2.5倍に
米Yahoo!がWebメールサービスにスパム対策技術「DomainKeys」を採用、そのほか無料Webメールの容量を100Mバイトから250Mバイトに拡大する。(IDG) - IIJ、スパム対策へSender IDとDomainKeysを導入
インターネットイニシアティブ(IIJ)は、迷惑メール対策として送信ドメイン認証技術「Sender ID/SPF」と「DomainKeys」を導入する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.