ネット広告市場、5年後は3倍の5660億円に――電通総研が予測
2009年のネット広告費は、2004年の約3倍に伸びるとの試算が出た。検索連動広告やコンテンツ連動広告、モバイル広告が特に伸びそうだ。
電通総研はこのほど、2009年までのインターネット広告費推移の試算結果を公表した。2009年のネット広告費は、2004年の約3倍となる5660億円に伸びると予測している。
2004年のネット広告費は1814億円で、前年比58.8%増。2005年は同50%増の2722億円となる見込みだ。その後も年700億円ペースで伸び続けると予測している。
ネット広告の大部分を占めるのが、バナーやテキスト、動画、企画広告を含む「ウェブ広告」。FTTHの普及拡大に連動して順調に伸びると見ており、2005年には1700億円に、2009年には3304億円に成長すると予測している。
2004年に約300億円市場だった検索連動型広告は、2005年には590億円に、2009年には1292億円にまで成長すると予測した。コンテンツに合った広告を配信する「コンテンツ連動広告」は、2005年は13億円規模との予測だが、RSS広告システムなどが確立される2007年ごろから普及に弾みがつくと予想。2009年には139億円になると見ている。
一方、メール広告の伸びは鈍化しそうだ。2005年は119億円、2009年は150億円となる見込み。オプトインメールの広告費が検索連動型に流れているという。
モバイル広告は、リッチメディア対応の高機能端末の普及やパケット定額制を追い風に高成長が続きそうだ。2004年は180億円だった市場規模は、2009年には775億円になると見ている。FeliCa搭載携帯電話と連動した広告や、地上デジタル放送関連の広告が登場することで、伸びがさらに加速する可能性もあるという。
電通の調べによると、2004年の総広告費は5兆8571億円。テレビ広告が2兆436億円と半分近くを占める(関連記事参照)。
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電通によると、2004年の国内総広告費は推定で5兆8571億円、前年比103.0%。媒体別で見ると、ネット広告費がラジオ広告費を初めて上回った。
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