MSの“Earth”検索、β版が始動
Google Earthに対抗する「MSN Virtual Earth」のβ版がリリースされた。航空写真と道路地図を重ねて表示したり、Wi-Fiを使って自分の現在地を特定したりできる。
米Microsoftは7月24日、「MSN Virtual Earth」のβ版をリリースした。このサービスでは、ユーザーはローカル検索で見つけた場所を、詳細な地図と航空写真上で特定できる。
「不案内な街で近くの中華料理店やホテルから歩いていける銀行のATMを探そうとしたとき、従来型のインターネット検索では必要な視覚的情報が得られない。MSN Virtual Earthでは、現地にいるかのように、そこでできることを簡単に見つけ出せる」と同サービスおよびMapPoint事業ジェネラルマネジャー、ステファン・ローラー氏は発表文で述べている。
Virtual Earthでは次のような機能が利用できる。
- ラベル付き航空写真:航空写真に道路網や重要な情報を重ねて表示することができる。
- Locate Me:Virtual Earthとシームレスに連係するクライアントソフト「Microsoft Location Finder」をダウンロードし、「Locate Me」リンクをクリックすると、Location FinderがWi-Fiアクセスポイントを使ってユーザーの現在地を特定し、その場所を地図の中心に表示する。
- Scratch Pad(メモ帳):ローカル検索を行ったときに、名前や住所、説明などの検索結果をリストあるいは旅行プランとしてScratch Padに保存できる。ユーザーは検索結果を容易に編集し、それを電子メールで送ったり文書にコピーしたり、MSN Spaceのブログに追加したりできる。
- Permalink:定期的に同じ検索を行う人や、他人と特定の検索結果を共有したい人向けの機能。Permalinkはマップビューや検索結果などを保存し、Virtual Earthに戻ってマップビューと検索を作り直せるURLを作成する。Permalinkはブックマークに登録したり、友人にメールで送ったり、クリップボードにコピーすることができる。
このほか、Virtual Earthはイエローページを統合し、ユーザーによるフィードバックを受け付けるCommunityリンクを備える。
またMicrosoftは開発者向けリソースセンターでVirtual Earthのマップコントロールを開発者向けに提供する。開発者は非営利目的であれば、Virtual Earthを自分のアプリケーションやWebサイトに組み込むことができる。
Virtual Earthは現在、街路まで表示できる詳細な米国の地図を提供している。年内に予定されている次のβリリースでは、Pictometry International Corp.からライセンスを受けた、斜め45度の角度から都市や建物を見られる画像を提供する予定だという。
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