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米軍では「水冷式」空調服――イラクで導入済み
日本ではクールビズ、ウォームビズの後押しで空調服がビジネスの世界に入っていこうとしている。米国版空調服を推進しているのは「中東事情」だ。
米国では「空調服」が既に導入されていた。ただし平和目的の日本製とは異なり、こちらは水冷式の米軍仕様としてだ。
米陸軍のTank Automotive Research, Development & Engineering Center(TARDEC)がNatick Soldier Centerと共同で開発したこの「空調服」は、株式会社空調服の製品がバッテリーとファンを使いスタンドアロンで動作するのに対し、ハンビー(高機動多目的装輪車)の空調システムから送られる液体を複数の兵士のベスト内に循環させて冷却するという、サーバ型水冷式を採用している。
TARDECによれば、砂漠の太陽に照らされた状態では、ハンビーの室内温度は54度に達し「低温のトースターの中に投げ込んだような状態になる」という。通常の空調システムを導入しても炎天下では35度にもなるため、TARDECはさらなる対策を必要とした。そこで、空調システムで冷却した水を、空軍で使われている水冷式ベストと組み合わせる方法が考案された。緊急時にはこのホースはすぐに取り外せるため、ベストを装着したままで外に飛び出すことも可能だという。
このシステムは今夏、米陸軍がクウェートで使用し、その後イラクに送られたという。現在、この水冷式空調服は現場の部隊、救護班に導入されている。兵士には人気が高く、誰が空調服を着るかでもめるほどだという。
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そのユニークな外観とは裏腹に、「空調服」はよく冷える。しかし、そのとき体には何が起こっているのだろうか。実際に空調服の効果を目で確かめるため、サーモグラフィを使って体表面温度を計測してみることにした。
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