「最強のトリプルプレイを」――スカパーとNTT東西が新会社
スカパーとNTT東西が、光多チャンネル放送・テレビ再送信サービスの販売で新会社を設立。「Bフレッツ」と「ひかり電話」を組み合わせたトリプルプレイも展開する。
スカイパーフェクト・コミュニケーションズとNTT東西地域会社は12月26日、スカパーが展開する多チャンネル放送サービス「光パーフェクTV!」(ピカパー!)を販売する新会社を共同で設立することで合意したと発表した。
マンション向け映像配信に加え、戸建て向けに「ネット」「電話」「放送」のトリプルプレイサービスも展開。コンテンツの魅力をアピールしながらFTTH普及を加速させる。
新会社の名称は「オプティキャスト・マーケティング」で、スカパーの100%子会社・オプティキャストの営業部門を分社化する形で12月19日付けで設立した。
新会社は、スカパーの100%子会社・オプティキャストが提供している多チャンネル放送&地上波・BSテレビ再送信サービス「ピカパー!」を販売する。
スカパーとNTT東西の営業ノウハウを活用し、まずマンションのデベロッパーや管理組合向けに販売活動を展開する。マンション向けは12月22日現在、すでに345棟(2万2727戸)でサービスを提供中。導入が決まったマンションも466棟(5万1684戸)あるといい、営業を強化して普及を加速させる。
来春をめどに戸建て向けトリプルプレイサービスも販売を始める計画だ。ピカパー!と、NTT東西のFTTHサービス「Bフレッツ」、IP電話「ひかり電話」を組み合わせ、料金はセットで1万円を切る見込み。「競合他社よりも安価に提供する。最強のトリプルプレイ」(オプティキャストの齋藤達郎社長)としている。
NTT東は「コンテンツを保有しているスカパー!と提携することでFTTHの普及に弾みを付ける」(古賀哲夫副社長)とし、NTTグループが掲げる「2010年までに光回線3000万加入」という目標の達成につなげたい考えだ。
スカパー!の重村一社長は「光ファイバーはトリプルプレイの究極のソリューション」とし、NTTと協力することで、同社が2010年の目標としている800万加入に近づけると話す。また「NTTがIP方式でのビデオ・オン・デマンド配信する際、スカパーはテレビ局との橋渡し役ができるだろう」と話している。
新会社は、来年1月25日付けで発行する新株をオプティキャストとNTT東西が引き受け、資本金と資本準備金の合計を37億円に引き上げる。議決権割合はオプティキャストが51%、NTT東が34%、NTT西が15%となる予定。増資後、社長にスカパーの仁藤雅夫常務が就任し、従業員50人体制で始動する。
オプティキャストは2003年6月に設立。光ファイバーを利用した映像配信事業を展開している。
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