Vistaの次は「Windows 2010」? オールチン氏に聞く(1/2 ページ)
Microsoftは既にWindows Vistaの後継版「Vienna」への取り組みを始めている。Vistaの予定を含め、今後のWindowsについてMicrosoftのオールチン氏に聞いた。
MicrosoftのWindowsクライアント開発チームの大半は、Windows Vistaの年内リリースに向けて取り組んでいるが、Vistaの後継版「Vienna」の中核技術に取り組む小規模チームも既に存在している。
情報筋がeWEEKに語ったところによると、MicrosoftはViennaを「Windows 2010」と呼んでおり、これはWindowsのメジャーアップグレードになる可能性が高いという。
Windowsクライアントを2年おきにアップデートするという現行の計画から考えると、Viennaは、2007年末か2008年初頭に登場予定のVista Release 2に続くバージョンになりそうだ。
MicrosoftがVistaに力を入れているためだろう、同社の関係者はめったにViennaのことを口にしない。しかし先日、同社はこの製品のコードネームを「Blackcomb」からViennaに変更したことを認めた。
同社のプラットフォーム製品&サービス部門共同社長ジム・オールチン氏はeWEEKの取材に応えて、コードネームの変更にたくさんの関心が寄せられたことに驚いたと語り、それ以前にも外部に知られていない変更が何度かあったと付け加えた。同氏が言うには、コードネームの変更には大した理由はないという。
オールチン氏はViennaに関して、同氏はこのOSの具体的な機能一式については考えていないが、開発チームはこのOSおよびそれ以降のリリースの中核となるテーマや技術に取り組んでいると語った。
「Viennaはまだまだ不十分なので、中核機能については考えていない。だが、テーマという点では考えている。われわれは取り組みたい中核技術に取り掛かっている」(同氏)
「コンポーネント化、拡張性、アプリケーションモデルなどの点で、(Viennaの)中核開発チームとともに時間を掛けている分野が幾つかある。だがこれは将来のためのものであり、Vistaのためのものではない」とオールチン氏はのべた。
高度な技術に取り組み、未来の技術を考え、コードを書いている少数のスタッフもいるとオールチン氏は語り、Vista開発チームの人員が近いうちにViennaチームに移ることはないと付け加えた。
「ちょうど皆が総力を挙げている段階だ。われわれは(Vistaで)克服しようとしている問題をたくさん抱えている。デバイスパフォーマンス、アプリケーションの互換性、デバイスドライバなどのように」(同氏)
Vistaのように32ビット版と64ビット版が提供されるよりも、Viennaは64ビット版のみになると思うかとの質問に対し、同氏は、「そうなることを望んでいる。当社がサーバサイドで64ビットに関して下した決定はご存じだろう」と答えた。
「当社は既に、署名のないドライバは受け付けないことを明らかにしている。それはシステムをより堅固にロックするための最初の一歩にすぎない」と同氏は語った。
「何かがどこから来ているか分からないというのが真の問題だ」とも。
今後のVistaのCTP(Community Technology Preview)ビルドに関して、各ビルドは数十万人のテスターに配布され、Microsoftが最も意見を聞きたい人々をターゲットにするとオールチン氏は話した。「当社がフィードバックを求めている特定の利用者層がある」
これからのVistaの展開は?
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