情報ディスプレイでも液晶vs.PDP シャープが65型投入
AQUOSと同じ65インチフルHD液晶を使った情報ディスプレイをシャープが発売する。大型情報ディスプレイはPDPが主流だが、この分野でも液晶の優位性を確立したい考えだ。
シャープは2月16日、65インチのフルHD液晶パネルを使った業務用情報ディスプレイ「PN-655」を3月24日から販売すると発表した。テレビ会議やCADデータの高精細表示といった用途を想定している。オープン価格で、実売予想価格は200万円弱。
液晶テレビ「AQUOS」と同じ同社亀山工場(三重県亀山市)製のASV低反射ブラックTFT液晶パネルを採用。1980×1080ピクセルのフルHD表示や4波長バックライトなどで一般の動画を美しく再生するほか、PCデータも高精細に表示できるようチューニングを施した。ファンレス化や電源のリモート制御機能、24時間フル稼働への対応など、業務用としての機能も強化している。
142.8(横)×80.4(縦)センチという巨大な画面を生かし、相手を“実物大”で映し出すテレビ会議や、ペンシステムと組み合わせた電子白板システムなどのほか、大画面かつ高解像度な表示を生かし、製品設計CADデータを拡大表示しながら複数人でチェックするといった用途も想定している。
50インチを超える大型情報ディスプレイ分野ではPDPが主流だが、液晶も大型化が進み、今年以降は同分野でも液晶のシェアが拡大すると同社は予測している。「外光に強く明るい場所でも表示でき、蛍光灯の映り込みも少ない」(同社情報通信事業本部の名井哲夫副本部長)といった液晶ならではの強みと「オンリーワン」の高品質パネルを武器に、情報ディスプレイ分野でも液晶の優位性を確立したい考えだ。
販売目標は年間2000台。5月以降、北米を皮切りに欧州や中国など海外販売も始める計画。2006年、業務用ディスプレイ事業全体で100億円の売り上げを目標に掲げている。
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