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ケータイで“動画名刺”を――地方局の新ビジネス
テレビ局が新たな収益源を模索している。テレビ新広島は、携帯電話向けサイトに30〜90秒のPRムービーを掲載するサービス「携帯フォトムービー」を始めた。
テレビ新広島はこのほど、携帯電話向けサイトに30〜90秒のPRムービーを掲載するサービス「携帯フォトムービー」を始めた。同社に画像素材と自己紹介テキストを渡せば、音楽と組み合わせてスライドショー化し、サーバにアップロードする。サイト接続用のQRコードも発行する。
コードを名刺に印刷すれば、営業マンの自己紹介ツールとして利用できる。生命保険会社など、営業マンを多くかかえる業界向けに売り込んでいく。料金は年額4万7250円(税込み)。
「携帯フォトムービーなら、地方局でも県域に関係なくビジネスできる」――同社東京支社営業開発部の香川正二郎さんは語る。同社は2年前から、ITを活用した新事業を探ってきており、テレビ番組とECサイトを連動させる実験などを行ってきた。
新ビジネス開拓を急ぐには、切実な問題がある。地方局は、地上デジタル放送への移行で50〜60億円の設備投資が必要とされているが、地デジ化によって収益がアップする保障もなく、テレビの広告費が今後伸びる可能性も薄い。余裕のある今のうちに新しいビジネスを確立しておきたい考えだ。
携帯フォトムービーは、新企画の第1弾。テレビ局の映像制作能力を生かしたビジネスとして立ち上げた。すでにいくつかの官公庁や企業への導入が決まっているといい、今後も営業に力を入れていく。
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