次世代DVD争い、PC分野にも──東芝が初のHD DVDノート
東芝は、HD DVD-ROMドライブを搭載した初のノートPCを5月中旬に発売する。ソニーもBDドライブ搭載VAIOの投入計画を明らかにしており、夏以降、PC市場も次世代DVD争いの戦場になりそうだ。
東芝は4月10日、HD DVD-ROMドライブを搭載した初のノートPCを5月中旬に発売すると発表した。「世界に先駆けて商品化し、次世代DVDの市場の早期立ち上げや、市場の拡大を目指す」としている。一方、ソニーはBlu-ray Disc(BD)ドライブ搭載デスクトップPCを初夏に発売する計画を明らかにしており、次世代DVD争いは夏以降、PC市場でも活発化する。
東芝が発売する「Qosmio G30/697HS」は、光学ドライブにHD DVD-ROMドライブを搭載した。フルHD対応の17インチ液晶ディスプレイ(1920×1200ピクセル)を搭載し、HD DVDコンテンツを高品質に楽しめるという。地上アナログと地上デジタルの2つのテレビチューナーも内蔵し、HDDへの同時録画も可能だ。外部出力用のHDMI端子も備えた。実売予想価格は40万円前後。
HD DVDとBDが争うハードウェアの主戦場はデジタル家電、PC、家庭用ゲーム機の3分野。東芝は3月31日にHD DVDプレーヤーを発売した(関連記事参照)。PCではソニーが「VAIO RC Series」の発売計画を明らかにしており、記録型BDドライブに動画などを保存できるという。電子情報技術産業協会(JEITA)は、PC用次世代DVDドライブ市場は2007年から本格的に立ち上がってくると予測している。
ゲーム機ではソニー・コンピュータエンタテインメントが11月にBD搭載「プレイステーション 3」を発売し、Microsoftは「Xbox 360」用に外付けHD DVDドライブを提供する計画を明らかにしている。
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