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極薄ディスク100枚をカートリッジ化、テラバイト級ストレージに

日立マクセルは、DVDの13分の1という超薄型光ディスク100枚を6.5センチ厚のカートリッジに収め、テラバイト級に大容量化する新技術を開発した。

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 日立マクセルは4月19日、超薄型光ディスク100枚を専用カートリッジに収め、テラバイト級に大容量化する「体積記録型」の光ストレージ技術を発表した。ランダムアクセス性と長期保存を両立できるストレージとして、業務用ライブラリ装置などへの展開を検討していく。

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ディスク100枚入りカートリッジ

 開発した新技術は「SVOD」(Stacked Volumetric Optical Discs)。6.5センチ厚のカートリッジに、DVDと同じ直径12センチの光ディスク100枚を搭載する。ディスクは同社独自のナノインプリント技術により、基板厚をDVDの13分の1となる92μメートルに薄型化しつつ、容量はDVDと同等の4.7Gバイトを確保。これを両面貼り合わせて1枚当たり9.4Gバイトとし、100枚で940Gバイトの大容量カートリッジにした。

 次世代DVD用の青色レーザーを使えば両面50Gバイト、1カートリッジで5Tバイトも可能になるという。汎用ライブラリソフトを使って100枚を1ボリューム化でき、PCなどのデータをフルバックアップする大容量ストレージとして利用できる。

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日立と共同開発したディスクオートチェンジャー(右)とミニチェンジャー使用例

 日立製作所の機械研究所が協力し、市販DVDドライブを2台使ったプロトタイプ機を開発し、8倍速の記録が可能なことを実証した。通常の光ディスクライブラリ装置に比べ10分の1以下の体積で済む上、USB接続の外付けドライブとして利用できるという。

 同社は「薄型光ディスクをカートリッジ化することで新しい用途展開が期待できる」とし、学会や展示会などで同技術を公開するなどして市場開拓を進める。

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