Windows Vistaのセキュリティ機能、使い勝手に問題も
Windows Vistaによってセキュリティは強化されるが、エンドユーザーの使い勝手に問題があるため、Microsoftが予想するほどのペースでは普及しないとYankee Groupが報告。
Yankee Groupは5月8日、MicrosoftのWindows Vistaがセキュリティ市場にもたらす影響について予想した報告書を発表した。Vistaによってセキュリティは強化されるが、エンドユーザーの使い勝手には問題があると指摘している。
Vistaのセキュリティ機能の影響で、独立系ソフトベンダーには一時的な影響が出ると報告書では予想。特にスパイウェア対策とデスクトップファイアウォールのアフターマーケットは最も大きな落ち込みに見舞われると見ている。
企業向けウイルス対策ソフトにはほとんど影響は出ない見通しだが、Microsoft自らのウイルス対策製品導入を受け、既存の競合企業の市場シェアはわずかに低下すると予想。サードパーティー製のディスク暗号化、デバイスコントロール、特定のホスト侵入防止ソフト(HIPS)のニーズも微減を予想している。
Microsoftの推計では、Windows Vistaは2年間で4億台のデスクトップに導入される見通し。これに対してYankee Groupは、使い勝手に問題があることが原因で、普及のペースはMicrosoftの予想よりも遅くなると見込んでいる。
エンドユーザーのデスクトップをアップグレードするには代償が伴うこと、およびMicrosoftが有料の「機能」としてセキュリティを売り込む方針であることから、メジャーアップグレードに二の足を踏む顧客も多いだろうとYankee Groupは指摘している。
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