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Googleが総務省に意見書、「インフラただ乗り論」に反論
「ネット企業からインフラ使用料を徴収するのはおかしい」――米Googleが、日本の総務省に対してパブリックコメントを提出し、「インフラただ乗り論」に反論した。
「ネット企業からインフラ使用料を徴収するのはおかしい」――米Googleが、日本の総務省に対してパブリックコメントを提出し、「インフラただ乗り論」に反論した。
パブリックコメントでGoogleは、「トラフィックの扱いはネットの物理層の問題であり、ISP事業者同士の競争で解決すべき。しかし、米国でも日本でも競争が不十分なため、アプリケーション層でサービスを提供するネット事業者が問題に巻き込まれている」と分析する。
動画配信など、帯域を占有するサービスを提供しているネット企業に対して、ISPがインフラ利用料を課金しようという動きもあるが、Googleは「ユーザーに対する2重課金。ユーザーはすでにインフラ利用料もネットサービス利用料も支払っている」と反論する。
ISPによっては、帯域を圧迫する特定のアプリケーションの利用を禁止する例もあるが、「アプリケーションやコンテンツは、ユーザーが自由に選べることが大前提」とし、ISPがユーザーの選択肢を制限するべきではないと指摘する。
一方で、トラフィックの問題がISP事業者を悩ませている現状にも配慮を示し、ユーザーが使用した帯域量に応じて料金を変えるシステムなど、ISPがサービスを維持するための提案も行っている。
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