携帯向けFeliCaチップの新バージョンを、東芝など3社が製造・販売
フェリカネットワークスは、新バージョンのおサイフケータイ向けFeliCaチップの製造・販売ライセンスを3社と結んだ。従来ソニーだけが製造していたが、今後は東芝など3社でチップを製造することになる。
フェリカネットワークスは5月26日、ソニー、東芝、ルネサステクノロジの3社と、次期モバイルFeliCa ICチップの製造・販売ライセンス契約を締結したと発表した。
モバイルFeliCa ICチップは、フェリカネットワークスが携帯向けに開発したFeliCaチップで(2005年10月24日の記事参照)、現在、ドコモ、au、ボーダフォンの3キャリアのおサイフケータイでは同じチップ(携帯向けに開発された最初のFeliCaチップ)を利用している。
モバイルFeliCa ICチップを搭載したおサイフケータイは、3月末現在約1400万台以上普及している。現バージョンのモバイルFeliCa ICチップは、フェリカネットワークスが開発し、ソニー1社しか製造していないが、今後は3社が製造・販売することになる。
新しいモバイルFeliCa IC チップでは、機能強化のほか、メモリ容量が増えるとみられる。おサイフケータイヘビーユーザーを中心に、メモリ容量を増やした新チップを求める声が大きいためだ。おサイフケータイには複数のアプリを入れられる上、モバイルSuicaなど大型のFeliCa対応アプリが出てきたこともあり(1月30日の記事参照)、ドコモのFOMA 903iシリーズ以降ではFeliCaチップのメモリ容量が拡大すると言われている(2005年12月1日の記事参照)。新チップはこれらの世代の携帯電話で採用されることが予想される。
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