ヤフーの1Q、過去最高益更新 「携帯サイトをオープンに」と井上社長
ヤフーの4〜6月期は過去最高益を更新。買収に参加したボーダフォンによる携帯事業について、井上社長は「現在のクローズドな環境をオープンな仕組みに変えたい」と話した。
ヤフーが7月21日に発表した2006年4〜6月期連結決算は、営業利益が前年同期比30.3%増の239億9000万円と、四半期ベースで過去最高益を更新した。
売上高は同26.7%増の492億6600万円と見通しを下回ったが、コスト削減で利益は見通しの範囲内に収めた。経常利益は同28.8%増の229億4200万円、純利益は同28.1%増の132億200万円。
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広告事業の売り上げは212億円(同50.8%増)。ボーダフォンの新機種広告の積極投入などナショナルクライアントからの出稿は伸びたが、景況感の減速や季節要因、一部企業の広告自粛などにより、伸び率は期待を下回った。
企業向けサービス事業の売上は、同42.9%増の107億円だった。オークションやショッピングが好調。リクナビ事業は、季節要因もあり低調だった。
個人向けサービス事業の売上は同20.1%増の172億円。オークションは、落札システム利用料を3%から5%に値上げしたが、大きな利用の低下は見られなかったという。新規ユーザー獲得に向けたプロモーションも行い、1日の平均総出品数は1000万件を超えた。6月末現在のYahoo!プレミアム会員ID数は同3.2%増の635万。
第2四半期の業績見通しは、売上高が510億円〜549億円、経常利益が226億円〜259億円、純利益が131億円〜149億円としている。
モバイルは「オープンに」
決算発表会で井上雅博社長は、同社も買収に参加したボーダフォンによる携帯事業について「携帯のデータ通信の環境はクローズドで、一昔前のパソコン通信のよう。これをオープンな仕組みに変え、より大きな市場を作りたい」とし、まずは数多くの企業がモバイルサイトを持ち、検索からさまざまなサイトにアクセスできる環境を築きたいとした。
Google対抗策について問われると、「欧米ではGoogleが優位だが、ヤフーはアジア全域でGoogleに勝っている」とし、検索技術は各国の言語に特化した開発が重要との認識を示した。「ヤフーを使っていれば、他のサービスを使う必要がないと言ってもらえるようにしたい」とし、今後も同社が中心となって日本語の検索技術を改善していくとした。
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