Webセキュリティ会社の米ScanSafeが今年7月に行った調査で、ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)内の個人プロファイルページのうち、約600件に1件が何らかのマルウェアを持つことが分かった。また、Web上のマルウェアのうちスパイウェアが増加、Webウイルスが減少しているという。
報告によると、SNS上にあるマルウェアの大部分はスパイウェアとアドウェアで、ユーザーのサイト使用状況をトラッキングするだけの比較的被害の少ないものから、ほかのサイトへ勝手に誘導するものまで多岐にわたる。10代の若者に人気のSNS内に、アダルトサイトへ誘導するアドウェアが組み込まれていることもあるという。
SNSのうち、ユーザー認証に大学のメールアドレスを使用しているFacebookや、ビジネスを主目的とするLinkedInなどは、ほかの「オープンな」SNSと比べてセキュリティの問題が少なく、LinkedInではマルウェアはまったく発見されていないという。
ScanSafeでは、同時にWeb上のマルウェア全般の調査も実施。7月はスパイウェアが増加する一方、Webウイルスが減少したと報告している。同社ではこの傾向について、「季節変動の可能性もある」としている。
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