iDとQUICPay、リーダー/ライター共用化へ
おサイフケータイで利用できるクレジット決済システムのうち、ドコモが進める「iD/DCMX」と、JCBが進める「QUICPay」のリーダー/ライターが共用化される見込みだ。一部新聞は11月からと報じているが、ドコモとJCBはこれを否定している。
NTTドコモと三井住友カードが推進するクレジット決済システム「iD」と、ジェーシービーが推進するクレジット決済システム「QUICPay」のリーダー/ライターが共用化される見込みだ。
FeliCa利用のクレジット決済3方式のうち、2方式の端末が共用化へ
iDとQUICPayは、共にFeliCaを利用した非接触ICクレジット決済サービス。ドコモは、iDの仕組みを利用し、自らがカードを発行する「DCMX/DCMX mini」を提供しており、902iS以降のおサイフケータイではDCMX miniアプリをプリセットして利用を推進している。一方のQUICPayは、今秋以降発売されるau端末にアプリがプリセットされる予定だ(8月23日の記事参照)。
一部新聞では、iDとQUICPayの共用決済端末は、11月以降設置が始まり、2007年3月末までに5万〜10万台の設置を目指すと報じているが、ドコモとジェーシービーはこれを否定している。
ドコモ広報部では「ジェーシービーとの間で、iDとQUICPayの決済端末を共用化する協議をしているが、いつから設置するかなどは未定」、ジェーシービー広報部では「端末の共用化については賛成しているが、11月という期日や設置台数目標については現実的ではないのではないか」とコメントしている。
現在、FeliCaを利用した非接触ICクレジット決済サービスは、iDとQUICPayのほか、UFJニコスが開発した「スマートプラス」の3方式がある。スマートプラスは、ビザ・インターナショナルが「VISA TOUCH」というブランド名で採用することが決まっている(6月12日の記事参照)。UFJニコスでは「各方式で端末を共用化していく流れには、基本的に賛成している。弊社はモバイル決済推進協議会(MOPPA、2005年10月25日の記事参照)に参加しており、端末の共用化についてはそこで議論を進めている。端末の共有化は加盟店が望むように進めるべきであり、実際に進めるとなるとハードルが高いのではないか」(広報部)と話している。
Suicaとの共用化も進むか?
ドコモは、JR東日本とともにiDと「Suica」のリーダー/ライター共用化も進めている。SuicaはJR東日本が運営するプリペイド型電子マネーで、iDやQUICPayと同様に、FeliCaを利用する非接触IC決済の1方式。ドコモでは「JCBと進めている共用化協議と、JR東日本と進めている共用化協議は別物。将来的に(iD、QUICPay、Suicaが)すべてつながるリーダー/ライターが出てくる可能性もあるかもしれないが、今の段階ではコメントできない。ドコモとしては、(QUICPayやEdyなど)他の方式を排他はしていない」とコメントしている。
ジェーシービーでも、端末共用化は各事業者と1対1で、というスタンスだ。「端末の共用化については、Edyも含めてMOPPAで協議を行っている。iDやSuicaなど、MOPPAに入っていない方式についても、各事業者と個別で話を進めている」(広報部)としている。
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