韓国Samsungは9月11日、40ナノメートル(nm)技術による容量32GビットのNAND型フラッシュメモリを開発したと発表した。新製品は、同社開発のCharge Trap Flash(CTF)アーキテクチャを採用した初のメモリとなる。
新メモリはセル間ノイズレベルを大幅に低減させることで、信頼性を向上させている。またCTF技術により、現在の40nmから30nm、さらに20nmプロセスまでのスケーラビリティ、容量は256Gビットまでが実現できるという。
現在多くのフラッシュメモリではFloating Gate技術を採用、コントロールゲートにポリシリコンを使用している。CTFではこれに窒化タンタル(TaN)を使用することで、サイズを従来の20%まで縮小。またFloating Gateに代わり、データを一時的に窒化ケイ素(SiN)によって形成された非伝導性層の「holding chamber」に置く。これによりコントロールゲートのみのシングルゲート構造を実現した。
CTF技術は、タンタル、酸化アルミニウム、窒化物、酸化物、シリコンから構成されるTANOS構造を採用している。
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今年はこれまでのところ、NANDフラッシュメモリの需要が予想よりも低調だが、メーカー各社はAppleとソニーがMP3プレーヤーやゲーム端末の新製品を出すことを見込んで生産ペースを落としていない。
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