mixiチェーン日記、その後:News Weekly Access Top10(2006年9月24日-9月30日)
mixiで流行した“チェーン日記”に関する記事が、先週のアクセストップだった。報道の後、チェーン日記は急速に沈静化したが、一度回り出したチェーンを完全に断つのは難しい。
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先週のアクセストップは、「行方不明になった人の情報を提供してほしい」という内容の日記が、mixiでチェーンメールのように急速に広がった、という記事だった。
このチェーン日記は、報道を見たユーザーが自主的に消去したり、ユーザー同士が「チェーンを回さないで」と呼びかけるなどして徐々に沈静化したが、報道から4日経った今でも、1日数十本程度が掲載され続けている。一部のmixiユーザーがチェーン日記をウォッチしており、見つけると「これはチェーン日記だから削除して」とコメントを付けるなどして拡散を防いでいるようだ。
6月に起きたチェーン日記騒動でもそうだったが、mixiのチェーン日記は一度回り始めると急速に拡大する。1人が日記に書くと、その人のマイミク(mixiでリンクし合っている友人)に一気に伝わり、マイミクが自分の日記に転載し、ねずみ算式に増えていく。
ミクシィの笠原健治社長はインタビューで「mixiは『マイミクに教えなくてはならない』と思うような意外性のある情報は伝ぱしやすい構造。(チェーン日記が発生しても)事後的な対応しかできない」という認識を語っていた(関連記事参照)、今回は、報道の後に「チェーン日記を回さないで」という告知がmixi運営事務局から出た。
mixi上では、個人の日記が発端となり、予想以上に迅速・広範に情報が伝わっていく可能性がある。これは、できるだけ多くの人が知るべき情報を広める新しい方法とも言えるかもしれない。
だが、一度回り出したチェーンを止めることは容易ではない。情報が間違っていたり、問題のある内容が流れた場合に訂正することは難しく、状況が変わった後も、古い情報がコピーされ、増殖を続けていく可能性がある。
チェーン日記によって実害が出ることもある。今回の騒動では、一部の日記に個人の携帯電話番号が掲載されており、その番号に電話が殺到するという問題が起きた。
今後もおそらく出てくるであろうチェーン日記に、どう対応していくのか。ミクシィの運営手腕が試される。
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