指輪を耳にあてると、音声が聞こえてくる――NTTアドバンステクノロジは、CEATEC(千葉県幕張メッセ、10月7日まで)で、指輪型の超小型音声受信ユニット「アットユビーク」を参考展示している。赤外線で音声を伝送する仕組みで、博物館の音声ガイダンスシステムなどへの応用を想定している。
NTT研究所が開発した1ビット量子化伝送技術を利用した。「超小型化により、常時装着していても違和感のない形状・重さを実現した」としている。
指輪の飾りの部分に装備した赤外線受光部で、音声信号を受信する。指輪の輪の部分は、細いパイプを「C」の字に丸めた構造。受信した音声信号が輪の中空部分を通り、パイプの切れ目から外に漏れる。音を聞く際は、パイプの切れ目に耳に当てる。
音はクリアで聞きやすい。音質はFM放送並みといい、ステレオ化技術も開発中という。指輪型だけでなく、イヤフォン型やイヤリング型も試作した。
赤外線はBluetoothなどと異なり、電波の利用が制限されている病院や航空機などでも利用可能だ。博物館などで、特定の展示物の周辺だけにガイダンス音声を送信したり、ワイヤレスイヤフォンとして、携帯型音楽プレーヤーから音声を伝送する――などといった使い方を想定している。
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