世界スマートフォン出荷台数、3分の1は日本
世界のPDAおよびスマートフォンの2006年上半期の出荷台数は、前年から57%伸びで4210万台に。うちスマートフォンは3470万台で、日本での出荷台数が、その3分の1を占めている。
2006年上半期の世界スマートフォン出荷台数は3470万台、うち日本が1160万台で、世界最大のスマートフォン市場に――調査会社Gartnerは10月9日、世界のPDA・スマートフォン出荷統計を発表した。
2006年上半期の世界のPDA・スマートフォン出荷台数は、前年同期比で57%増加し、4210万台を記録した。うち、スマートフォンが前年同期から75.5%伸びて3470万台、PDAの出荷台数は740万台で、伸びは7.4%にとどまる。ソフトウェアの充実や価格の下落に加え、消費者の好みにマッチしていることがスマートフォンの市場拡大に貢献している、とGartner。一方PDAの減速は、この期間内に米Palmからの新製品導入がなかったことも要因。
スマートフォン市場を地域別に見ると、日本での出荷台数の伸びが顕著で、2006年上半期には前年比で153%増の1160万台を出荷した。これは全世界の出荷台数の33%を占め、欧州・中東・アフリカ市場(同30%)を抜いて首位。以下、アジアパシフィックが29%、北米が6%で続いている。また、北米市場はPDAの出荷台数がスマートフォンよりも多い唯一の市場で、世界のPDA出荷の45%を占める。
ベンダー別では、フィンランドNokiaがPDA・スマートフォン合計出荷台数の42%を占める。カナダResearch In Motion(RIM)のシェアは6.5%、米Motorolaは5.3%、米Palmは5%。なかでも、Motorolaの出荷台数が急増しており、前年同期比で103.5%の伸びを記録した。
Gartnerによると、スマートフォンの出荷は今後も伸び、2006年合計で8100万台(前年比66%増)に達する見通し。機能やデザインを向上させた新製品の導入が需要を後押しする。PDAの出荷台数も前年から6.3%伸び、1600万台となる見通しで、企業による需要にシフトしていくだろうと見ている。
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