マーケティングのトレンドはSNSを取り込んだ「Sコマース」に――米調査
SNSユーザーの3分の1が「テレビや新聞、雑誌に費やす時間が減った」と答える中、SNSとEコマースを融合させた「Sコマース」で、消費者をマーケティング活動に深く取り入れることが重要、という。
調査会社の米Competeは10月11日、ソーシャルネットワーキングサイト(SNS)についての調査を発表した。SNSのユーザーが製品情報の収集などに、既存のメディアよりも知人を頼る傾向が強まっているとし、このSNSとEコマースとが融合する現象を「Sコマース(ソーシャルコマース)」と呼んだ。
Competeによると、2004年1月以来のSNS訪問者数の増加は109%だが、訪問者1人当たりのページビューは414%も伸びている。SNSユーザーの3分の1以上が、SNSに費やす時間が増えたことにより、テレビや新聞、雑誌に費やす時間は減っていると回答。SNSユーザーにとっては、仲間や同僚の意見の方が、ほかの情報よりも商品の購買に関する影響力があるという。
また、SNSユーザーの可処分所得は年間約8000ドルで、SNSを利用しない人よりも20%高いことも判明。また、可処分所得のうち、オンラインでの購買に充てる金額の比率も、SNSを利用しない人では17%なのに対し、SNSユーザー25%と高い。
Competeでは、Sコマースの先駆者が行っている例として、ブランドや製品に絞ったWebサイトやブログ、カスタマーレビューやオンラインのカスタマーフォーラムの設置、P2P取引、コミュニティー主導の製品開発などを挙げ、こうした手法で消費者をマーケティングプロセスに組み入れることで、より高いマーケティング効果を得られるだろうとしている。
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