世界デジタル音楽販売、日本は「携帯向け」、米独仏はオンラインが主
2006年上半期の世界の音楽販売額は前年同期比4%減となったが、デジタル音楽の販売額は前年同期比106%増の9億4500万ドルへと急増。また、購入方法には国による違いがあることも分かった。
国際レコード産業連盟(IFPI)が10月12日に発表した統計によると、2006年上半期の世界のデジタル音楽販売額は前年同期比106%と大幅に増加した一方、CDや音楽DVDなどの販売額は10%減少。音楽販売額合計では、前年同期比4%減の84億ドル(小売販売額相当で137億ドル)となった。
2006年上半期のデジタル音楽の販売額は、世界全体で9億4500万ドル。音楽販売全体に占める比率は、2005年12月の5.5%から、2006年上半期には11%を占めるに至った。米国でのデジタル音楽販売額は5億1300万ドルで、デジタルが占める比率は18%に上る。デジタル音楽の比率は、韓国(音楽販売全体の51%)や日本(同11%)、伊(同9%)、英(同8%)などで高くなっている。
デジタル音楽販売のうち、携帯端末へのダウンロードや着信音など、モバイル向けの販売が多いのは日本やイタリア、スペインなどで、それぞれデジタル販売の85%、76%、78%を占める。一方、オンラインダウンロードが多いのは英国やドイツ、米国などで、それぞれ70%、69%、64%を占めるという。
デジタル音楽販売が好調な一方、CDなどの音楽販売が減少したため、音楽販売全体では前年比4%の減。地域別では、独(前年同期比4%減)、米(同7%減)、仏(同9%減)で減少している一方、日本(同12%増)、韓国(同5%増)、オーストラリア(6%増)など、全体でも販売額が増加している地域もあった。
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