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南極上空のオゾンホールが過去最大に
NASAなどによると、南半球の冬期に、南極上空の気温が例年よりも低かったことが原因。これから夏に向かう南半球では、紫外線の量が例年以上になりそうだという。
米航空宇宙局(NASA)と米国海洋大気庁(NOAA)は10月19日、南極上空のオゾンホールが拡大し、9月下旬には過去最大となったと発表した。
オゾンは、太陽からの有害な紫外線の多くを吸収し、地上の生態系を保護する役割を果たしているとされている。特に北極・南極上空を中心に、1979年以降減少傾向にあったが、フロンガス排出規制の効果もあり、1997年を境に増加傾向にある、とNASAとNOAAは8月に報告していた。
今回報告された南極上空のオゾンホール拡大には、成層圏の気温が関係しているという。NOAAのデータによると、2006年9月後半の南極上空の成層圏の気温が、華氏で約9度、平均よりも低かったという。この時期のオゾンホールの大きさは、890万〜930万平方マイル(北米大陸ほどの大きさ)から、1060万平方マイルほどに拡大していた。
対流圏および成層圏のフロンガス量は減少傾向にあるが、40年以上も大気の中に留まるため、南極地域上空での成層圏内のフロンガスの減少は、今後5〜10年の間は年0.1〜0.2%程度にすぎないという。このため年によっては、南極上空の気温変動の影響が、ガス減少の効果を上回ってしまうことがあるという。
NOAAでは、このオゾンホールの拡大により、これから夏に向かう南半球では例年以上の紫外線量となる見込みだとしている。
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