ゲイツ氏の財団、途上国図書館への無料ネットサービス導入を支援
Bill & Melinda Gates Foundationは、今後7年にわたり総額3億2800万ドルを拠出、途上国の図書館への無料インターネットアクセスの導入を支援する。まずボツワナ、ラトビア、リトアニアの3カ国への助成金の拠出を行う。
米Microsoftのビル・ゲイツ会長夫妻が運営する慈善財団Bill & Melinda Gates Foundationは11月30日、ボツワナ、ラトビア、リトアニアの3カ国に合計1750万ドルの助成金を拠出し、図書館での無料インターネットサービス導入を支援すると発表した。この助成金は、同財団の途上国の図書館支援プログラム「Global Libraries」の一環。プログラムでは今後7年にわたって合計3億2800万ドルを拠出し、12〜15カ国の図書館で同様のインターネットアクセス導入を支援する予定。
ボツワナに拠出された110万ドルは、図書館へのインターネット導入計画の策定や試験運営に充てられる。試験運営の結果により追加の助成金の拠出が決定され、全国の図書館へのインターネットアクセス導入が行われることになる。ラトビアでは、財団による1620万ドルの助成金に加え、ラトビア政府やMicrosoftのラトビア法人も助成金を拠出。全国の図書館で、平均3台のコンピュータとブロードバンド接続、Wi-Fiが利用できるようになるという。リトアニアでは22万ドルの助成金で計画策定を行い、結果に基づいて追加の助成金が拠出されることになっている。
助成金拠出先の選定に当たり財団では、人々に平等なインターネットアクセスを提供することに対する各国政府の取り組み、ニーズ、図書館システムの有無、長期的なサービス運営体制などを検討したという。
財団では、既にチリやメキシコでGlobal Librariesプログラムを展開。メキシコでは全図書館の30%、チリではすべての図書館で、無料のコンピュータやインターネットアクセスが利用できるようになっている。
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