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部屋探しがWeb2.0に対応すればいいのにNews Weekly Access Top10(2007年1月28日−2月3日)

引っ越ししようと不動産仲介業者を回ったのだが、たいしたサービスもないのに何万円もの仲介手数料を取られてあ然とした。不動産仲介業は、情報の非対称性が利益の源泉。ネットの力で情報がオープンになれば、効率のいい部屋探しができるのに、と思った。

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 先週のアクセストップは、Windows Vistaの脆弱性を見つけようと、ハッカーが動き出したという記事。2位には、2ちゃんねる管理人の西村博之(ひろゆき)氏が、2ch閉鎖騒動に関してコメントした内容が入った。

 ところで記者はこの春に引っ越しをしようと思って不動産仲介業者を回った。限られた時間の中、数件回って相談したのだが、多くの業者はインターネットで公開されているサイトで条件検索し、物件の有無を電話確認していた。

 「これなら家からできるじゃないか」――そう思って家からネット検索し、めぼしい物件を探したが、簡単な間取り図や大まかな場所だけでは住み心地は分からないし、空室がまだ残っているかも分からない。また、空室確認や内見の申し込みをするには不動産仲介業者に連絡を取るしかないため、結局また業者の門を叩き、高い手数料に涙しながら仲介を頼むことになった。

 家賃は月々何万円もする高い買い物だ。だが多くの場合、契約を決める前に迷う時間はそれほどないし、十分な事前情報も得られない。不動産屋に「早く決めないとなくなりますよ」と言われて焦って契約し、後悔したという話もよく聞く。

 不動産仲介業の商売は、顧客が持っていない情報を持っているからこそ成り立っている。間取りや駅からの距離、周辺の利便性、その家が空室かどうか、相場と比べて高いのか安いのか、近いうちに埋まってしまいそうかどうか、大家さんの連絡先――これらの情報が、仲介業者の利益の源泉だろう。

 こういった情報がすべてネット上でオープンになっていれば、ユーザーは不動産仲介業者を訪ねることなく、直接物件を探せるのではないだろうか。例えば物件情報にトラックバックでき、実際に住んだことがある人が詳細な間取りや住み心地、騒音の程度を書き込めたり、内見に行った人が日当たりや周囲の様子を書き込んだりできれば、急な物件探しでも失敗するリスクを軽減できるだろう。また、中小の大家さんでも参加できるような賃貸住宅のマーケットプレイスがネット上にあり、大家さんと借り主が直接連絡が取れれば、仲介業者を頼る必要がなくなり、お互いのコストカットにつながるだろう。

 「不動産業界にもWeb2.0の波が到来すればいいのに」――家賃1カ月分というばかに高い仲介手数料の見積もりを見ながら、そんなことを思った。

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