米国の保護者が子どものことで一番心配しているのは、酒でもたばこでもなく、テレビやビデオゲーム、インターネットの過度の利用だ――非営利組織Common Sense Mediaが2月5日、このような調査結果を発表した。
5〜16歳の子どもを持つ1138人を対象に行ったこの調査では、半数を超える保護者(57%)が子どもの過度のメディア利用を心配事として挙げた。喫煙や飲酒、性的行動、肥満や摂食障害を挙げた保護者の割合よりも多かった。
過度のメディア利用(テレビやビデオゲームなど) | 57% |
---|---|
学校でのもめ事 | 55% |
自尊心が低くなる | 52% |
鬱状態になる | 46% |
体重に関する問題(肥満や低体重) | 46% |
飲酒 | 45% |
性に対する不健全な考え方 | 45% |
喫煙 | 44% |
他人と健全な関係を築けない | 42% |
ほかの子どもとなじめない | 42% |
暴力的・攻撃的な振る舞い | 38% |
不健全な食生活あるいは摂食障害 | 36% |
(資料:Common Sense Media) |
調査によると、子どもは週に45時間もメディアに費やしている。両親と直接接触する時間あるいは学校で過ごす時間よりも多い。
回答者のうち68%は、メディアが子どもの健康と幸福に影響すると思うと答えたが、その影響について説明できる保護者は13%と少なかった。「保護者は直観的にメディアの過度の利用は良くないと感じているものの、その理由はあまり分かっていない」とCommon Sense Mediaの創設者でCEOのジェームズ・P・ステイヤー氏は言う。
ただし、91%の保護者は、子どもの健康と幸福に最も影響するのは家族だと答えている。また96%は、保護者には子どものメディア利用を監視する責任があると考えているが、68%はメディア制作側にも責任があると答えている。
保護者が過度の利用を懸念しているメディアは、1位はテレビで、それにインターネット、ビデオゲームが続く。
テレビ | 29% |
---|---|
インターネット | 24% |
ビデオゲーム(コンソール機または携帯機) | 22% |
オンラインビデオゲーム | 18% |
DVD、VHS、VODによるビデオ視聴 | 14% |
CD、MP3を聴く | 9% |
読書 | 7% |
劇場での映画鑑賞 | 7% |
ラジオ | 7% |
雑誌 | 5% |
(資料:Common Sense Media) |
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