PayPalのパスワード生成デバイスが公開βに
「SecurityKey」は30秒ごとに新しいセキュリティコードを生成する2要素認証ユニット。公開β参加者は誰でも5ドルでデバイスを購入できる。
米eBay傘下のPayPalがVeriSign Payment Servicesの買収で取得した2要素認証ユニット「SecurityKey」が、公開β段階に入った。
PayPalのコンシューマー保護担当上級ディレクター、ダン・レビー氏によると、公開βプログラムでは誰でも希望する参加者にこのデバイスを5ドルで販売し、不足分はeBayが負担する。PayPal Businessのアカウントがあればデバイスは無料になる。プログラムがβ段階を脱した後も5ドルの価格を据え置くという言質はなかった。「数カ月分のフィードバックを検討する」と同氏。
eBayはVeriSignとの契約の中で、3年間で100万個のトークン購入を目標としている。ちなみにユーザー数はPayPalだけで約1億3300万人、eBayの登録ユーザーは約2億2200万人。
明らかにPayPalは、ユーザーの大多数にこのデバイスを使ってもらおうと考えているわけではなさそうだ。「一般のコンシューマーが使ってくれるとは思っていない。一般のコンシューマーは、当社サービスのセキュリティに今でも十分な安心感を抱いている」(レビー氏)
このデバイスの利便性に関して、ためらいを感じるユーザーもいるだろうと同氏は予想する。
「持ち歩かなければならないものが1つ増えるわけだ」と同氏は言い、PayPalでは複数のフォームファクターも検討していると付け加えた。
このデバイスは、30秒ごとに6桁の新しいセキュリティコードを生成する。新登場というわけではなく、宣伝資料はeBayとPayPalのサイトに12月から掲載されている。
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