字幕.inとホリエモン:News Weekly Access Top10(2007年3月11日−3月17日)
堀江前ライブドア社長に実刑判決が下った。彼がまだライブドアの社長だったら、今どんなサービスを作っていただろうか。
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先週のアクセストップは、TBSが実在しないネット掲示板をテレビ放映した、という記事だった。掲示板はほんの数秒映っただけだったが、動画はYouTubeにアップされ、多数の2ちゃんねらーが検証し、実在が疑わしいと指摘していた。良かれ悪しかれネットで簡単に動画が流通する時代。「これぐらいバレないだろう」では通用しなくなってきた。
アクセス2位は、ニコニコ動画にインスパイヤされて作った「字幕.in」の作者・矢野さとるさん(25)に対するインタビュー記事だった。「お金は関係ない。ただ作って人に使ってもらって反応があるのが楽しい」という考え方は、ネットにどっぷり浸かり、ネットコミュニケーションを楽しんできたこの世代らしい。
企業が競ってAPIを公開を始めたおかげで、充実したデータベースが個人でも使えるようになってきた。加えて、SNSやブログを通じ、見知らぬ人と交流もできる。企業に所属していない個人がAPIを活用し、ネットの応援から力をもらって、企業並みのサービスを構築する――そんな時代が来たのだと、矢野さんのインタビューで改めて感じた。
先週末、堀江貴文前ライブドア社長に実刑判決が下った。堀江前社長がいたころのライブドアに、矢野さんも短期間だが在籍している。堀江前社長を求心力に、当時のライブドアは、矢野さんのような若い才能を集めていた。20歳を過ぎたばかりのエンジニアが企画を回していたこともあり、新サービスのインタビューに訪れた際、相手の若さに驚くこともしばしばだった。
もし今も、ネット界にホリエモンがいたらと考えることがある。人気サービスにそっくり似せたサービスを立て続けに出していた(関連記事参照)堀江時代のライブドアが今も健在なら、YouTubeのそっくりさんやSecond Lifeのそっくりさんを作りそうな気がする。
粉飾決算は許されるものではない。他社のサービスにあまりに似せたサービスの展開も、ほめられたものではない。ただ、当時のライブドアが、若くて才能のある人材を集め、次に“来そう”なサービスを、「パクリ」と言われようとも気にせずどんどん始める腰の軽さを持っていたことは確かだ。
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