ポータブルPCの需要増が顕著に――IDCの世界PC出荷調査
先進国ではデスクトップPC需要よりもポータブルPC需要が伸びている。またデスクトップPC需要を支えているのは、アジア諸国などの成長市場だ。
米調査会社IDCは3月20日、2006年第4四半期の世界PC出荷台数調査を発表した。世界全体のPC出荷台数は前年同期比7.3%増の6470万台だった。過去数四半期の伸び率と比較すると鈍化しており、15%以上を記録した2004年第4四半期および2005年第4四半期の伸びを下回っている。2006年第4四半期のPC出荷台数が伸び悩んだのは、特に成熟市場における企業のデスクトップPC購入が鈍化したためとみられる。
2006年通年でのPC出荷台数は、前年比9.5%増の2億2770万台、金額ベースでは6.1%増の2319億ドルだった。うちデスクトップPCの台数は1億3830万台で前年比伸び率は2%未満、一方ポータブルPC出荷台数は8240万台で26.3%増だという。
2006年〜2011年のデスクトップPC出荷台数の年間平均成長率(CAGR)予測は3.8%だが、ポータブルPCは16.1%とデスクトップをはるかに上回る。そのため2011年には、世界のクライアントPCの50%以上は、ポータブルPCになる見通しだ。
また成熟市場が伸び悩む中、新興市場が存在感を増している。2006年、日本を除くアジア太平洋地域およびその他地域(ラテンアメリカ、カナダ、中央・東ヨーロッパ、中東、アフリカを含む)のデスクトップPC出荷台数は、世界デスクトップPC出荷台数の50%以上を占めたが、2011年には、デスクトップ、ポータブル問わず世界PC出荷台数の50%以上を、これらの市場が占めるようになるとみられている。
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