NOR型フラッシュメモリメーカーの米Spansionは4月4日、異なる種類のフラッシュメモリをシングルダイ上に集積可能な新アーキテクチャ「MirrorBit Eclipse」を発表した。
プログラム実行用の高速NOR「MirrorBit」と、NAND型とインタフェースを共通化した「MirrorBit ORNAND」、4ビット多値技術で大容量化が可能な「MirrorBit Quad」をシングルダイ上に集積できる。
スマートフォンなどの高機能携帯電話向けに投入し、DRAMなどを配置する「PC型」のシステムに比べ部品コストを最大30%削減できるとしている。NORとORNANDの構成比率はソフトウェアでコンフィグレーションが可能としており、開発中にコード数が増大した場合でも柔軟に対応できるという。
まず65ナノメートルプロセスで、NORとORNANDを集積した製品を今年7〜9月期にサンプル出荷し、年末までに量産体制を整える。2008年末には45ナノメートルに移行し、4ビット多値メモリの集積による大容量化にも対応する計画。生産は会津若松工場(福島県)で行う。
来日したバートランド・カンブー社長は「携帯電話メーカーの競争は激しい。低コストな新アーキテクチャは大きな変化をもたらすだろう」と話した。
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